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おそらのうえで。

おそらのうえで。

*スキだから*




 信じなきゃだめ。

    恋愛は

 ちゃんとお互いのこと

     信じなきゃだめ。


 なぁんて言われても

   ツライんだ。



 *スキだから*


 「ごめんっ、日曜日急用入って・・・」


 そう言って君が私にあやまるのは

 最近めずらしくない。 


 「急用じゃしかたないじゃん。
  映画は今度でも見れるし。」


 溜め息を飲み込んで

 笑って見せた私。



 君と映画見る約束したのって

 いつだったっけ?


 
 約束してた映画も

 もう終わっちゃうじゃんね。




 「浮気してたりして」



 そう疑ってみたくもなるもの。



 付き合いだしてもうすぐ2年。

  
 付き合いはじめた頃は

 まわりからバカにされるくらいの

 バカップルでさ。


 いつでだって一緒で

 隠しごとなんてなくて

 幸せいっぱいだったんだ。




 でも最近になって増えたドタキャン。



 携帯に電話しても

 出てくれないことが増えて

 メールだって
 
 すぐには返ってこなくなった。



 
 もしかして

 他にスキな女のコが出来たとか?


 私みたいなわがままなコはいや?


 嫌気がさした?



 心当たりがありすぎて嫌になる。




 
 「信じてあげなきゃダメだよ」



 
 友達はみんなそういうけど

 信じるにも限界があるじゃん。



 この春

 高校を卒業して

 君と離れ離れになっちゃって

 週に一度

 帰りの時間合わせて

 一緒に帰るくらいでさ。


 
 不安なんだ。


 新しい環境。

 新しい出会い。

 もしかしたらそこで

 新しい恋が始まったり・・・。





 信じたい。

 信じられない。

 信じたい。

 信じ切れない。




 「他にスキな人が出来たんなら
  はっきり言ってくれたほうがいい。。。。」


 友達にそんなこと愚痴ったけど
 
 はっきり言われたら

 それはそれでヤだって思ってる。。。



 でもね

 なにもわからないで

 君を疑い続けるよりも

 言われた方が

 ちゃんと言ってくれた方がいい。





 「今度の日曜日、映画行こうっか」


 久し振りのデート。

 これでもかってくらいおしゃれして

 待ち合わせ時間よりも

 早くついた待ち合わせ場所。


 
 「今日は一段とかわいらしいお姿で」


 待ち合わせ場所には

 もうすでに君がいて

 私をみるなり

 にっこりわらってそう言った。



 手ぇ繋いで

 映画の時間までブラブラして。



 なんだか

 付き合いはじめた頃みたいで

 うれしくてたのしくて

 幸せだったんだ。


 
 でも映画始まったらすぐ

 君は寝息たてちゃってさ。



 そう言えば

 ブラブラしてる時から

 なんとなく疲れてたっけ。

 

 ねぇ・・・君は


 「私と一緒にいてもつまんない?」


 映画が終わって


 今までの不安も込み上げてきて

 君の顔もみれないまんまに

 切り出した話。



 「いつも急用で遊べないし・・・
   今日だってつまんなそうで・・・
  映画も寝ちゃってたし・・・」


 なんだか私だけが楽しんでたみたい。


 「無理してほしくない。
   無理して・・・付き合って欲しくない・・・」


 私だけが君をスキみたい。




 君の顔がみれなくて

 うつむいてばっかの私と


 何も言ってくれない君。



 そんな空気に耐えられなくて

 涙がこぼれおちそうで。


 「・・・私、帰るね。ごめん」


 でも君の前で泣けなくて

 握った手を振りほどいた。



 走って走って走って

 たどりついたのは

 高校時代、君とよく寄り道した公園。


 
 約束したじゃんね。

 「ずっと一緒にいようね」

 ってさ。


 すごくスキで

 これでもかってくらいスキで

 君と一緒にいるだけで幸せで

 
 
 思い出しただけで泣けてくる。





 「ごめん・・・」



 
 ベンチに座り込む私の隣に

 ちょこんと座って

 ぽつりと謝ったのは君。



 「ベタだけど・・・その・・・」


 申しわけなさそうに

 ポケットから取り出したのは


 「内緒でバイトしてた」


 きらきら光るペアリング。


 「ほんとは2年記念にわたすつもりだったけど
  君をかなしませてまで内緒してても・・・な」


 照れ臭そうに笑う君。


 「離れ離れなって・・・すっげぇ不安で・・・」


 突然のことすぎて

 戸惑いながらも嬉しくて


 「君でも不安になったりすんだね」


 気が付けば涙もかわいて

 君を揶揄ってた。




 「そんだけスキなんだってこと
    わかってよな」



 そういって

 そっと私を抱き締める君が

 かわいくて

 いとおしくて

 そんな君に恋をする。



 「君に負けないくらい
   私だってスキだもん」


 君の背中に腕をまわして

 ぎゅっと君を抱き締めた。





 君がスキだから不安になる。

 スキだから信じたくて

 でもスキだから

 疑いたくもなっちゃって

 ときには逃げ出したくなっちゃって。



 でもね

 君の笑顔と

 君の気持ち知ったら

 くやしいけど全部

 すっかり忘れられちゃって

 また君に恋しちゃうくらい


 私ね

 君がスキなんだ。









* ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * 

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bbs

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